2025MFJ全日本ロードレース第6戦 スーパーバイクレース in 岡山日時:2025年10月5日(日)会場:岡山国際サーキット(岡山県)天気:晴れ時々曇り路面:ドライ 2025年のMFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第6戦は、「スーパーバイクレース in 岡山」として10月4日(土)~5日(日)に開催。ST1000クラスの決勝レースは、日曜日の昼頃に18周で競われた。 金曜日から断続的に降り続いた雨は午前7時頃に上がり、天気は回復傾向。10時頃からはぶ厚い雲の切れ間から青空が顔を覗かせる時間帯が増え、強い日差しと28℃の気温により、路面はドライコンディションになった。 天候不良により決勝が中止され、予選順位に対してハーフポイントが与えられた前戦を終えた段階で、ランキングトップに立つのは69点の羽田 太河選手(Astemo Pro Honda SI Racing)。ランキング2番手に62点の亀井 雄大選手(RTJapan M Auto and Kamechans)、3番手に48.5点の國峰 啄磨選手(TOHO Racing)がつける。■ST1000 DUNLOP OFFICIAL SUPPLIER(ST1000クラス)ST1000クラス/決勝 序盤のスピードを活かし、運も味方につけ、ポイントリーダーの羽田 太河選手(Astemo Pro Honda SI Racing)が優勝。追う者たちが転倒で次々に脱落し、最後は独走からのパレードラン状態で、余裕のトップチェッカーを受けた。セカンドグリッドからスタートした羽田選手は、鋭い加速でホールショット。その背中を作本 輝介選手(TOHO Racing)と荒川 晃大選手(Astemo Pro Honda SI Racing)、さらに國峰 啄磨選手(TOHO Racing)と亀井 雄大選手(RTJapan M Auto and Kamechans)が追ったが、バックストレートエンドのヘアピンコーナー進入で、作本選手のインを刺した荒川選手がバランスを崩し、両者が接触転倒した。 このアクシデントもあり、羽田選手はオープニングラップだけで約1.2秒のリードを獲得。2番手に浮上した國峰選手が必死に追うも、じわじわとギャップが拡大しはじめた。4周目、國峰選手の背後には、前の周に亀井選手を抜いてポジションを上げてきた西村 硝選手(JAPAN POST Honda RACING-TP)が迫り、翌周に逆転。西村選手と國峰選手が接近戦を演じる間にも羽田選手はアドバンテージを拡大し、6周目には約2.6秒となった。しかし7周目以降は、2番手にポジションアップした西村選手が、羽田選手との距離をじわじわと詰める展開。レース前半が終了する9周目の段階では約1.5秒まで縮まり、バックマーカーの影響もあり12周目に入る頃にはついに完全な接近戦となった。 14周目には西村選手が羽田選手のインをうかがうなど、両者のドッグファイトは約4周にわたり続いたが、羽田選手がトップを死守。するとラスト2周となった16周目、西村選手がスリップダウンを喫して大きく遅れた。これにより、突如として羽田選手のリードは約6秒に。状況を把握した羽田選手は、最終ラップに大きくペースを落としながらファンの声援に応え、余裕のトップチェッカーを受けた。独走する#3羽田 太河選手をただ一人追い詰めた西村 硝選手だったが、転倒して11位に終わった 4周目に西村選手の先行を許した國峰選手は、数周にわたり西村選手のマークを続けていたが、レース中盤からじわじわと離され、11周目にはついに5秒差までギャップが拡大。一方で、後ろの亀井選手に対してはレース前半で3秒ほどのリードを奪うと、終盤にかけてこれを少し拡大し、西村選手の転倒後退により2位でチェッカーを受けた。 レース終盤、亀井選手には接近戦を続ける井手 翔太選手(AKENO SPEED・RC KOSHIEN)とナカリン・アティラットプワパット選手(AstemoSIRacing withThaiHonda)がじわじわと近づき、最後はアティラットプワパット選手を引き離した井手選手が1秒以内に迫ったが、順位は変わらず亀井選手が3位で表彰台に登壇し、井手選手が4位、アティラットプワパット選手が5位。一時は4台が連なった接戦で前に出た和田 留佳選手(Team TATARA aprilia)が、岩戸 亮介選手(Kawasaki Plaza Racing Team)と豊島 怜選手(DOGFIGHTRACING JDS)を僅差で抑えて6位となった。2位を獲得した國峰 啄磨選手3位を獲得した亀井 雄大選手■優勝/羽田 太河選手コメント「スタート前には、戦略的なことは特に考えていませんでした。途中でバックマーカーに引っかかるなどしたこともあり、西村選手に追いつかれてしまい、一騎討になることを覚悟。ところが、ラスト5周くらいのタイミングでリヤブレーキのトラブルが発生してしまい、なかなかペースを上げられずにいました。とはいえ、このペースを維持していれば勝てるかなと思っていたところ、ラスト3周で西村選手が転倒したようで、一気に後ろとの差が拡大したので、最後は楽な展開になりました。公開テストで1日だけドライを走れたのですが、それ以降はずっと雨で、どういう感じで走るのかをなかなか思い出せなかったし、テストのときと比べて決勝のドライ路面はグリップしなかったので、その点は少し苦労しました。ただ勝ちたいだけなので、最終戦も全力で攻めます!」■2位/國峰 啄磨選手コメント「公開テストは2日間ともドライコンディションだったのですが、決勝では全然うまく走れませんでした。スタートは2列目で、なおかつ自分はスタートがあまり得意なほうではないので、1周目にできるだけ順位を上げることを意識。その1周目に自分の前でアクシデントがあって2台が転倒し、2番手には浮上できたのですが、トップに追いつくほどのペースで走ることはできませんでした。朝のウォーミングアップランがドライだったら試そうと思っていたセットアップを、ぶっつけ本番で決勝に導入したのですが、いい部分もあれば悪い部分もあり、その中で自分がペースアップできなかったことが敗因。チャンピオン争いからは完全に脱落したので、最終戦は優勝することだけを考えます!」■3位/亀井 雄大選手コメント「羽田選手と同じく、自分も公開テストが2日目と3日目の後半参加組で、ドライでの走行が少なかったのですが、ニュータイヤでもユーズドタイヤでもそれなりのラップタイムをマークできていたので、テストのタイムが出せればトップについていけると思っていました。ところが、スタート直後からブレーキにトラブルを抱えてしまいました。テストと決勝で気温差がかなりあったことが要因。ブレーキのタッチが安定せず、しかも途中で腕上がりの症状にも悩まされました。単純に、自分だけがテストの時より遅くなったから、この順位に終わったのだと思います。最終戦は、まず勝たなければチャンピオンはないと思うので、そこを最優先に戦います」リザルトMFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 スーパーバイクレースin岡山公式サイト岡山国際サーキット関連情報全日本ロードレース第6戦 スーパーバイクレース in 岡山