日時:2025年5月13日(火)~15日(木)会場:スポーツランドSUGO(宮城県)路面:ドライ(全日とも) 2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズは、5月24日(土)~25日(日)に第2戦「スーパーバイクレース in SUGO」が開催される。第2戦は全クラスのレースが開催され、ST1000、ST600、J-GP3クラスの各チームにとっては待望の開幕を迎えることになる。 この第2戦に先駆け、5月13日(火)~15日(木)、今大会の舞台となる宮城県のスポーツランドSUGOで全4クラス(JSB1000、ST1000、ST600、J-GP3)対象の公開テストが実施された。 2025年5月1日に開業50周年を迎え、さまざまな施設改修が施されたスポーツランドSUGO。全日本ロードレース選手権で使用されるインターナショナルレーシングコースは、各種安全対策の強化に加え、コース舗装も全面張り替えられており、ラップタイムにどのような影響を与えるかに注目が集まった。 路面は3日間ともドライコンディション。この公開テストでは、原則的に各チームは3日間のうち最大2日を走行できる。クラスやチームの条件などによって、1〜2日目に走行、2〜3日目に走行、1日目と3日目に走行、などとなった。■JSB1000クラス このクラスのスポーツランドSUGOにおけるコースレコードは、昨年の第3戦で岡本 裕生選手がマークした1分25秒360。路面の張り替え効果で、これを上回るタイムが見られるのかに注目が集まった。 初日は、中須賀 克行選手(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)の1分25秒798がトップタイム。2番手には、FIM世界耐久選手権に参戦中で、今回はテストのみの参加となる渥美 心選手(Yoshimura SERT Motul)がつけた。野左根 航汰選手(Astemo Pro Honda SI Racing)が1分26秒372で3番手、第2戦にスポット参戦する津田 拓也選手(Team SUZUKI CN CHALLENGE)が1分26秒984で4番手に。 2日目には外国車勢も加わり、レースを見据えたテストもさらに本格化。そんな中、中須賀選手がさらにタイムを短縮し、1分25秒439をマーク。昨年のコースレコードに0.079秒差まで迫った。2番手は野左根選手で、タイムは1分25秒815。 3番手と4番手につけたのは、外国車勢の水野 涼選手(DUCATI Team KAGAYAMA)と浦本 修充選手(AutoRace Ube Racing Team)。水野選手は2回目の走行セッション中盤に大きな転倒を喫したが、すぐに本人の無事が確認されている。5番手は津田選手、伊藤 和輝選手(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)が1分26秒743で6番手となった。 最終日は、渥美選手が1分25秒812のトップタイムをマーク。水野選手が1分26秒039で2番手となったが、前日に続き再び転倒している。3番手は1分26秒322で浦本選手。4番手には、全日本スーパーモト選手権に参戦中で、第2戦にスポット参戦する日浦 大治朗選手(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)がつけた。 3日間総合では中須賀選手をトップに、渥美選手、野左根選手、水野選手、浦本選手の順で、野左根選手までが1分25秒台となった。昨年のコースレコードを上回るタイムは見られなかったが、レース本番でのレコード更新に期待が集まる。中須賀 克行選手(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)野左根 航汰選手(Astemo Pro Honda SI Racing)水野 涼選手(DUCATI Team KAGAYAMA)浦本 修充選手(AutoRace Ube Racing Team)■ST1000クラス 初日のST1000クラスは、4メーカー合同セッションとしてJSB1000クラスとの混走となった。國峰 啄磨選手(TOHO Racing)が1分27秒217でトップタイムをマークし、羽田 太河選手(Astemo Pro Honda SI Racing)が1分27秒307で2番手。3番手につけたのは第2戦不参戦の前田 恵助選手(YAMAHA TEST)で、これに岩戸 亮介選手(Kawasaki Plaza Racing Team)が1分27秒483で続いた。 ST1000クラスのみの走行セッションとなった2日目、岩戸選手が1分26秒828をマーク。自身が昨年記録したコースレコード(1分27秒131)を上回った。2番手は1分27秒125の羽田選手、3番手は1分27秒295の井手 翔太選手(AKENO SPEED・RC KOSHIEN)。さらに村瀬 健琉選手(Team TITANTKR SUZUKI)が1分27秒317、國峰選手が1分27秒374、豊島 怜選手(DOGFIGHTRACING JDS)が1分27秒446と、ST1000クラスらしい僅差で続いた。 3日目は、再びJSB1000クラスとの混走に。初日の4メーカー合同セッションを走ったライダーが参加しない中、トップタイムは亀井雄大選手(RTJapan M Auto and Kamechans)の1分27秒699、2番手は西村硝選手(JAPAN POST Honda RACING-TP)の1分27秒826となった。これにより、総合3日間のトップは岩戸選手、2位は羽田選手、3位は井手選手となった。岩戸 亮介選手(Kawasaki Plaza Racing Team)羽田 太河選手(Astemo Pro Honda SI Racing)■ST600クラス テスト日程の1日目と2日目に走行セッションが設けられたこのクラス。初日は長尾 健吾選手(TEAMKENKEN YTch)が1分29秒944でトップ。伊達 悠太選手(AKENO SPEED・MAVERICK)が1分30秒425で2番手、藤田 哲弥選手(TN45RacingTeam)が1分30秒514で3番手となった。 4月9日(水)~10日(木)にモビリティリゾートもてぎで行われた「PRE-TEST “Round ZERO”」では総合トップだった菅原 陸選手(HokenSyokunin GarageL8.RT)は、1分30秒759で7番手。8番手の高橋 匠選手(KAWAKEN GBSracing)までが1分30秒台だった。 2日目、上位勢は1分29秒台の争いとなった。初日トップの長尾選手が1分29秒391とタイムを更新。これに迫った伊達選手だったが、0.002秒届かず1分29秒393。長尾選手が総合トップ、伊達選手が2位となった。なお両ライダーは、昨年、阿部 恵斗選手が記録したコースレコード(1分29秒535)を上回っている。 総合3位は、今シーズンの全日本ST600クラス復帰と全戦参戦予定を発表している南本宗一郎選手(AKENO SPEED・YAMAHA)で、タイムは1分29秒764。以下、4位藤田選手、5位菅原選手、6位にST600クラスルーキーの小田喜阿門選手(SDG Team HARC-PRO. Honda)。7位には、負傷した濵田寛太選手の代役として第2戦にスポット参戦する荻原羚大選手(SDG Team HARC-PRO. Honda)がつけ、ここまでが1分29秒台だった。長尾 健吾選手(TEAMKENKEN YTch)■J-GP3クラス J-GP3クラスは、3日間の日程のうち2日目(5月13日)と3日目(5月14日)に走行セッションが設けられた。「PRE-TEST “Round ZERO”」に続き、走行初日(13日)から僅差の激しいトップタイム争いを繰り広げたのは、昨年のチャンピオン尾野 弘樹選手(P.MU 7C GALESPEED)と、ランキング2位の若松 怜選手(JAPAN POST docomo business TP)。初日は尾野選手が1分33秒815でトップ、若松選手が1分34秒045で2番手となった。 翌2日目(14日)、尾野選手と若松選手はさらにタイムを縮める。1回目の走行セッションでは若松も1分33秒台に。しかし2回目の走行セッションで尾野選手が1分33秒595を叩き出し、このセッションでさらにタイムアップした若松選手を抑え、2日間での総合トップとなった。 2日間総合3位は武中駿選手(Team Plusone)で、ベストタイムは1分34秒186。4位は1分34秒428で岡崎静夏選手(JAPAN POST Honda RACING TP)、5位は初日に1分35秒027をマークしたノップルットポン・ブンプラウェット選手(Astemo SI Racing withThaiHonda)、6位は1分35秒058で高杉奈緒子選手(TEAM NAOKO KTM)となった。尾野 弘樹選手(P.MU 7C GALESPEED)関連記事一覧2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦スーパーバイクレース in SUGO