2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦 スーパーバイクレース in SUGO日時:2025年5月24日(土)会場:スポーツランドSUGO(宮城県)天気:曇り路面:ドライ 2025年のMFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦は、「スーパーバイクレース in SUGO」として5月24日(土)~25日(日)に宮城県・スポーツランドSUGOで開催。最高峰となるJSB1000クラスは決勝は2レース設定で、土曜日午後に22周のレース1を実施した。■JSB1000 Supported by ETS Racing Fuels(JSB1000クラス)/決勝レース1 レースは、予選3位の野左根 航汰選手(Astemo Pro Honda SI Racing)がホールショットを奪い、これに予選2位の中須賀 克行選手(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、ポールポジションの浦本 修充選手(AutoRace Ube Racing Team)、さらに今回もオープニングラップから積極的に順位を上げた長島 哲太選手(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)が続き、2周目にはほんの少し5番手以下を離し、トップグループを形成した。 4周目に入った1コーナーで、中須賀選手がトップに浮上。同じ周、セカンドグループで7番手を走っていた名越 哲平選手(SDG Taem HARC-PRO.Honda)が転倒し、浦本選手がマシントラブルでピットインしてリタイアと、レースが大きく動いた。するとここから、中須賀選手と野左根選手が徐々に後続を離し、マッチレースを展開。5周目の馬の背コーナーでは野左根選手が仕掛けるも、ここは中須賀選手が抑え、その後は野左根選手が中須賀選手を僅差でマークした。ファイナルラップまで激しいバトルを繰り広げた#4野左根選手と#2中須賀選手。#3浦本選手はマシントラブルで序盤にリタイヤした レースの半分が終わろうとする11周目、トップの中須賀選手は予選並みの1分25秒台にペースアップ。翌周には1分25秒791をマークして逃げ切りを図ったが、ここで野左根選手も1分25秒880までタイムを縮めた。両者はその後、1分25秒台で周回。16周目には中須賀選手が1分25秒732でファステストラップを更新し、この周は1分25秒975だった野左根選手を約0.6秒引き離した。これで勝負ありかと思われたが、中須賀選手は翌周から1分26秒台。18周目には周回遅れの影響もあり、中須賀選手と野左根選手は再びテール・トゥ・ノーズとなった。 迎えた最終ラップの22周目、バックストレッチ手前のレインボーコーナーで、野左根選手がトップ浮上。しかし中須賀選手が、すぐに馬の背コーナーで抜き返した。ラプラスシケインでは両者が再び並んだが、ここを中須賀選手が抑えて最終コーナーを立ち上がり、ホームストレートへ。最後は0.004秒差で、ドッグファイトを制した中須賀選手が優勝、野左根選手が悔しい2位となった。激しい4位争いを制した日浦大治朗選手が結果的に3位を獲得 途中でこの2台に大きく離された3番手争いは、長島選手に津田 拓也選手(Team SUZUKI CN CHALLENGE)と伊藤 和輝選手(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)と岩田 悟選手(Team ATJ)が接近し7周目には4台によるバトルに。翌周には津田選手が集団の先頭に立つと、その後は後続を離し、レース後半は完全に単独走行となった。激しい4位争いはこの写真の最後尾につく#14日浦選手が制した4位争いをリードした#10長島選手はダンロップタイヤで奮闘した 一方、4番手に後退した長島選手には、伊藤選手と岩田選手に加えて日浦 大治朗選手(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)と鈴木 光来選手(Team ATJ)も追いつき、レース中盤には5台による激しいバトルに。13周目には岩田選手、14周目にはスリーワイドから伊藤選手が集団の先頭に立つも、そのたびに長島選手が抜き返して4番手を死守していた。しかし17周目、伊藤選手と長島選手を日浦選手がパス。翌周には伊藤選手もこれに続き、それぞれ1~2秒のリードを奪った。さらに、21周目には岩田選手と鈴木選手も長島選手の前へ。これにより日浦選手、伊藤選手、岩田選手、鈴木選手、長島選手の順でチェッカーを受けた。 レース後、3位としてチェッカーを受けた津田選手が、MFJ国内競技規則 付則4-22-1-1(黄旗追越違反)でゴールタイムに30秒加算され、9位に降格。これにより日浦選手が3位、伊藤選手が4位、岩田選手が5位、鈴木選手が6位、長島選手が7位となった。単独3位でゴールした#7津田選手は、黄旗追越違反により30秒加算で9位となった■優勝/中須賀 克行選手コメント 「公開テストと比べて気温も路面温度も低く、非常も厳しいレースとなり、最初はタイヤを温めるのにも苦労しました。トップに立って速いラップタイムを刻めば、もう少し楽な展開が望めるかな……と思っていたのですが、そうしたら野左根 航汰選手が非常にいい走りをしていて引き離せず、最終的には自分のほうがキツい状況に追い込まれました。激しいバトルにはなりましたが、リスペクトしあえている仲なので、ファンの方々に最後までおもしろいレースを見せることができたと思うし、そういう展開で最後に勝ち切ることができたというのは、とてもよかったと思います。昨年の後半戦から厳しいレースが連続。水野 涼選手が欠場とはいえ、やるべきことをやってまずは1勝できて、ほっとしています」■2位/野左根 航汰選手コメント 「自分としてはスゴくいいレースができたと思います。中須賀 克行選手に負けて2位という結果でしたが、おもしろいバトルができたと思います。中須賀選手がレース中盤にペースアップしたときはけっこう苦しかったのですが、そういう状況で諦めずにしっかりついていったことで、最後にまた勝てるチャンスが訪れました。正直なところ、ラスト3周は自分のほうが余力はあるかなと感じていて、右側のタイヤは自分のほうがアドバンテージはあると思ったので、ハイポイントコーナーとレインボーコーナーの間で仕掛けました。お互いに速い場所と遅い場所があり、自分のほうが勝負ポイントという点で弱かった結果が、ゴールタイムでの4/1000秒差だと思っています」■3位/日浦 大治朗選手コメント 「本当に久しぶりのロードレース参戦。22周のレースは体力的に厳しかったのですが、ちょっと棚ボタな感じとはいえ3位になれて、本当にうれしく思います。今回のスポット参戦は、ポイントを獲得して鈴鹿サーキットで開催される最終戦に出場するためという目的と、鈴鹿8時間耐久ロードレースの前に一度は1000ccに乗っておきたいという考えからでした。全日本スーパーモト選手権にフル参戦しており、当初のレーススケジュールでは4月のもてぎ2&4レースとスーパーモトの開幕戦が被っていたため、このレースを選択しました。1000ccの固いタイヤに慣れていないことから、レース前半はあまりペースを上げられずにいたのですが、途中からようやくタイヤをうまく使えるようになりました」暫定表彰式では4位だった日浦選手は、その後の記者会見で暫定3位となったリザルト2025MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第2戦 スーパーバイクレースinSUGO