日時:2025年9月23日(火)~25日(木)会場:岡山国際サーキット(岡山県)路面:1日目/ドライ、2日目/ドライ、3日目/ウェット 2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズは、10月4日(土)~5日(日)に第6戦「スーパーバイクレース in 岡山」を実施予定。この大会を約10日後に控えた9月23日(火)~25日(木)に、今大会の舞台となる岡山国際サーキットで、全日本格式の4クラスを対象とした公開テストが実施された。 公開テストは3日間の日程だが、「4メーカー合同テスト」と「特別スポーツ走行」と「タイヤメーカーテスト」に走行枠が分かれており、このうち「4メーカー合同テスト」と「タイヤメーカーテスト」は、いずれか一方にしか参加できないルール。基本的には、各ライダーが最大2日間走行でき、ST600クラスは初日と2日目、J-GP3クラスは2日目と最終日にしか走行枠がない。 テスト初日となった23日(祝)の天候は曇りで、時間帯によっては時々小雨が舞う状況。ただし、路面がウェットになるほどではなく、状況に応じてピットインしながらも、各選手が精力的にテストを重ねた。2日目は曇りで、ときには青空が顔を覗かせる天候。夜に降った雨でぬれた路面は、走行開始前までにドライコンディションとなった。最高気温は約27℃。風が爽やかな陽気となった。最終日は朝から雨で、路面はウェットコンディション。一時的に雨が弱まる時間帯もあったが、路面が大幅に乾くことはなかった。■JSB1000クラス 全日本最高峰のJSB1000クラスは、ST1000クラスとの混走となった初日の4メーカー合同テストで、現在ランキングトップに立つ中須賀 克行選手(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が、3回のセッションすべてで1分30秒台のトップタイムをマーク。3回目の走行枠で1分30秒688までタイムを縮め、これがこの日のファステストラップタイムとなった。同じく3回目の走行で野左根 航汰選手(Astemo Pro Honda SI Racing)が1分30秒991を叩き出し、これがこの日の2番手タイム。ダンロップタイヤのホームとも言えるコースで1分31秒491を記録した長島 哲太選手(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)が、この日の3番手だった。 2日目は、JSB1000クラスのみでの走行。その1本目では、中須賀選手が1分30秒872でやはりトップタイムとなり、2番手には前日のタイムを更新して1分31秒145をマークした長島選手、3番手は1分31秒647の野左根選手、4番手は名越 哲平選手(SDG Taem HARC-PRO.Honda)の代役として第6戦に参戦する1分31秒865の阿部 恵斗選手(SDG Taem HARC-PRO.Honda)で、5番手は1分31秒995の伊藤 和輝選手(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)となった。 2本目は、中須賀選手がさらにタイムを縮め、1分30秒472で再びトップ。野左根選手が1分30秒864を叩き出し、これが2番手タイムとなった。さらに、この日からテストに参加する水野 涼選手(DUCATI Team KAGAYAMA)が、1分31秒121で3番手。長島選手は1本目のタイムを更新できず4番手、阿部選手は少し削って1分31秒497で5番手だった。これにより、2日間の総合トップは中須賀選手、同2番手が野左根選手、同3番手が水野選手、同4番手が長島選手、同5番手が阿部選手となった。 3日目は、降雨により生憎のウェットコンディション。走行枠および時間帯によって雨脚と路面状況が異なるため、参考までのトップ3を挙げると、1本目は水野選手がトップ、星野 知也選手(TONE Team4413 BMW)が2番手、次戦にスポットでエントリーしている渥美 心選手(Yoshimura SERT Motul)が3番手。2回目の走行枠では鈴木 光来選手(Team ATJ)がトップ、星野選手が2番手、渥美選手が3番手。3回目の走行枠では星野選手がトップ、渥美選手が2番手、吉田 愛乃助選手(TONE Team4413 BMW)が3番手だった。なお4回目の走行枠は、わずか2台の出走だった。JSB1000クラスでトップタイムをマークした中須賀 克行選手■ST1000クラス 公開テスト初日のST1000クラスは、4メーカー合同枠でJSB1000クラスとの混走。村瀬 健琉選手(Team TITAN-TKR SUZUKI)、國峰 啄磨選手(TOHO Racing)、荒川 晃大選手(Astemo Pro Honda SI Racing)、西村 硝選手(JAPAN POST Honda RACING-TP)がトップ3争いを繰り広げた。2本目、3本目と各選手ともにラップタイムを縮め、最後は1分33秒台前半の接戦。西村選手が1分33秒131で初日トップ、國峰選手が1分33秒161で同2番手、村瀬選手が1分33秒252で同3番手となった。また、荒川選手が1分33秒804で4番手、井手 翔太選手(AKENO SPEED・RC KOSHIEN)が1分33秒941で5番手だった。 公開テスト2日目は、ST1000クラスのみで走るスポーツ走行日。前の週末にフランスで開催されたFIM世界耐久選手権の第4戦ボルドール24時間耐久ロードレースに出場した、ST1000クラスのランキングトップに立つ羽田 太河選手(Astemo Pro Honda SI Racing)は、2日目からの公開テスト参加となった。この日、トップタイムはさらに短縮され、1本目の走行では西村選手が1分32秒926、村瀬選手が1分32秒972をマーク。さらに、2本目の走行では羽田選手も1分32秒987を記録し、この3名が1分32秒9台での接戦となった。 さらに、現在ポイントランキング2番手の亀井 雄大選手(RTJapan M Auto and Kamechans)が、1分33秒001で2日目の4番手。岩戸 亮介選手(Kawasaki Plaza Racing Team)が、1分33秒327で2日目総合5番手となった。この日、國峰選手は1分33秒379で6番手、荒川選手は1分33秒569で7番手となっている。 公開テスト最終日は、残念ながら朝から雨で、路面はウェットコンディション。時間帯ごとに雨脚と路面状況が異なっていたが、走行1回目は羽田選手がトップ、亀井選手が2番手、作本 輝介選手(TOHO Racing)が3番手。2回目の走行は台数が少なめで作本選手がトップ、3回目の走行枠ではナカリン・アティラットプワパット選手(AstemoSIRacing withThaiHonda)がトップだった。羽田選手や亀井選手は、2回目以降の走行をキャンセルしている。4回目の走行枠は、わずか2台の出走だった。ST1000クラスでトップタイムをマークした西村 硝選手■ST600クラス ST600クラスは、公開テスト期間の初日と2日目に走行枠が設けられた。初日は、1本目の走行では1分36秒台のトップ争いだったが、2本目のになるとこれが1分35秒台に。長尾 健吾選手(TEAMKENKEN YTch)が1分35秒192でトップ、ポイントリーダーの伊達 悠太選手(AKENO SPEED・MAVERICK)が1分35秒543で2番手、松岡 玲選手(ITO RACING BORG CUSTOM)が1分35秒982で3番手、小山 知良選手(JAPAN POST Honda RACING TP)が1分35秒992で4番手となり、ここまでが1分35秒台だった。また、ランキング2番手で第6戦に挑む南本 宗一郎選手(AKENO SPEED・YAMAHA)は、1分36秒267で初日5番手だった。 降雨の心配がまったくなかった2日目は、夕方に設定された2本目の走行枠で、さらにタイムを縮めるライダーが続出。上位9台が1分36秒フラットを切ってきた。その中、唯一の1分34秒台に入れたのが長尾選手。昨年の全日本予選で伊達選手がマークした1分34秒671のコースレコードに迫る1分34秒811を叩き出し、長尾選手が公開テスト最速となった。松岡選手が1分35秒314で、これにより2日間総合2番手。伊達選手が1分35秒383で、同3番手となった。4番手に浮上してきたのは千田 俊輝選手(SE COMPETITION)。タイムは1分35秒548だった。南本選手は、1分35秒599まで詰めて2日間総合5番手。同6番手には、1分35秒735の田中 啓介選手(NitroRyotaRacing 16)が入った。ST600クラスでトップタイムをマークした長尾 健吾選手■J-GP3クラス J-GP3クラスは、公開テスト期間の2日目と3日目に走行枠が設けられた。走行初日となった24日(水)は、曇り時々晴れのドライコンディション。午前と午後に50分間ずつ走行枠が設けられ、1本目の走行でポイントリーダーの尾野 弘樹選手(P.MU 7C GALESPEED)が1分40秒332をマークした。 2本目の走行では、若松 怜選手(JAPAN POST docomo business TP)が1分40秒429でトップとなったが、午前中に尾野選手が記録したタイムにはわずかに届かず。この日は尾野選手が総合トップ、若松選手が2番手、午後の走行で1分40秒646を叩き出した中谷 健心選手(MotoUP Jr Team)が3番手、1分40秒834の岡崎 静夏選手(JAPAN POST Honda RACING TP)が4番手、1分41秒774の武中 駿選手(Team Plusone)が5番手、特別参加枠のノーマルマシンで武中選手まで0.001秒差に迫った富樫 虎太郎選手(SDG Jr. 56RACING)が6番手だった。 翌日は、60分間の走行枠が2回のスケジュール。しかし路面はウェットコンディションで、タイムを縮めるライダーはいなかった。なお、ウェット1本目は雨が小休止状態だったが、アウトラップから転倒車両を回収するための赤旗中断が連発。セッション終盤には若松選手が転倒し、カラダにもダメージがあったようで、2本目の走行もキャンセルしている。ラップタイムトップは大田 隼人選手(MARUMAE Dream Kitakyushu CPARIS)、2番手は井利元 新選手(PlanBee Racing MTR)、3番手は岡崎選手だった。2本目は、同じく雨が止んだ時間帯の走行ながら、路面は相変わらずウェットコンディション。このセッションにおけるトップ3は岡崎選手、尾野選手、大田選手の順だった。J-GP3クラスでトップタイムをマークした尾野 弘樹選手リザルトMFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 スーパーバイクレースin岡山 公開テスト公式サイト岡山国際サーキット関連情報全日本ロードレース第6戦 スーパーバイクレース in 岡山