2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第4戦 スーパーバイクレースinもてぎ日時:2025年8月24日(日)会場:モビリティリゾートもてぎ(栃木県)天気:晴れ路面:ドライ 2025年のMFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦「スーパーバイクレース in もてぎ」は、8月23日(土)~24日(日)に栃木県・モビリティリゾートもてぎで開催。J-GP3クラスの決勝は1レースのみの設定で、日曜日の午前中に18周で競われた。 天候は晴れで、路面はドライ。茂木町は午前8時台に気温が30℃を超え、10時台に実施したJ-GP3クラスでも路面温度は50℃オーバーという、タフなコンディションとなった。前日のJ-GP3クラス予選では、2レースが実施された前戦の第3戦筑波大会でランキングトップに立った尾野 弘樹選手(P.MU 7C GALESPEED)が、コースレコードをマークしてポールポジションを獲得している。■J-GP3クラス/決勝 まさに王者の風格。狙いどおりのタイヤマネージメントとペースコントロールで、ポールポジションからスタートしたディフェンディングチャンピオンの尾野 弘樹選手(P.MU 7C GALESPEED)が、今季3勝目を挙げた。レース序盤こそ、荻原 羚大選手(WJ-FACTORY Sanwa Racing)や若松 怜選手(JAPAN POST docomo business TP)と三つ巴のトップ争いとなり、先頭を譲るシーンもあったが、若いライダーたちを勢いづかせることなく積極的にトップ奪還。3周目に4番手以下がやや遅れて、7台だった先頭グループがばらけると、ここからはハイペースを維持して、今度は3番手の荻原選手を振るい落とした。序盤のトップ争いをすぐにクリアして独走態勢を築いた#1尾野 弘樹選手 これで尾野選手をマークするライダーが若松選手のみになると、2分00秒台をキープしてじわじわとリードを拡大。7周目には、ギャップが約1.5秒まで拡大した。翌周、尾野選手のラップタイムは2分01秒台にダウン。これで若松選手との差は一時的に約1.3秒となったが、9周目から再び2分00秒台に戻し、ここからは毎周コンマ数秒ずつリードを拡大した。ラスト2周となった17周目には、尾野選手のリードは約6秒。最後はペースを落としつつ、余裕のトップチェッカーを受けた。若松選手は、3番手以下を最終的に15秒以上離したが、トップには届かず悔しい2位となった。尾野選手を追いかける若松 怜選手は、じわじわと離されて2位でゴールした 一方、序盤は尾野選手や若松選手と激しいトップ争いを演じた荻原選手は、4周目あたりから遅れ始め、7周目の段階では前後に4~5秒の間隔がある単独走行。また、武中 駿選手(Team Plusone)、中谷 健心選手(MotoUP Jr Team)、飯高 新悟選手(KIJIMA KISS RC with Katudenki)、富樫 虎太郎選手(SDG Jr. 56RACING)の4台は、3周目にトップ3から遅れ始めてからも激戦を続けていたが、レース中盤になってばらけだし、ここから武中選手が抜け出し、富樫選手が遅れていった。そしてこの武中選手が、荻原選手の背後に急接近。15周目からサイド・バイ・サイドのバトルを続けた。マシントラブルに苦しみながらも3位を守った荻原 羚大選手 ラスト2周となった17周目、1コーナーでインを狙った武中選手とアウトから被せた荻原選手が接触。武中選手のみ転倒を喫し、これにより荻原選手が3位でチェッカーを受けた。また、2台になってからも中谷選手と飯高選手は接近戦を継続。最終ラップまで何度も順位を入れ替え、最終的には中谷選手が4位、飯高選手が5位となった。富樫選手は、前を走るライダーからレース後半になって遅れたものの、後続に対しては大きなアドバンテージを築いており、全日本自己最高位の6位でフィニッシュ。特別参加枠の最上位も獲得している。特別参加枠の富樫 虎太郎選手が6位を獲得した■優勝/尾野 弘樹選手コメント「本当にきつかったです。18周はきついと想定していたのですが、走り出すと周回がなかなか減らなくて、思ったよりタイヤも体力のマネージも厳しかったです。この5年で一番しんどいレースだったと思います。 最初、荻原選手と若松選手とのバトルになりましたが、いつものドライコンディションとは違うということが分かっていたので落ち着いて対処するようにしました。そして、後方とのギャップが広がってからは、ウェットと同じでいつ転ぶか分からないという心構えで走りました。2、3度危ないところがありましたし、耐えてチェッカーまで運べたのでこの結果が得られました。 サマーブレイクが明けて、このウィークを全セッションをトップタイムで終えられて久々に強いレースができたと思います。タイトルに一歩近づきましたけど、残り3戦最後まで何が起こるか分からないので、体調を整えながらひとつひとつ結果にこだわって戦っていきたいと思います」■2位/若松 怜選手コメント「例年とは違う8月のもてぎ大会ということで、レースウィークに入る前からかなり暑くなることを見越していたので、サマーブレイクは暑さに慣れるためにトレーニングをしてきました。前回の筑波大会でレース1は転倒、レース2は前半は尾野選手とバトルできましたけど後半は差をつけられてしまって、その対策も含めてサマーブレイクを過ごしてきましたが、準備が足りませんでした。 またしても尾野選手に離されてしまったし、予選からレースまでトップを譲る形になってしまったのでとても悔しいです。そうはいっても次戦のオートポリスはすぐにテストが始まってしまうので、このもてぎのことは引きずらず、逆にやられたらやり返すために準備していこうと思っています」■3位/荻原 羚大選手コメント「気温も暑かったですけど、現在参戦しているアジアタレントカップは一年中暑いレースなので、アドバンテージはあると思っていました。ですが、今週に入ってからバイクにトラブルが起きてしまって、レースシミュレーションができず、ぶっつけでレースに臨むことになりました。レースが始まるとまたトラブルが再発してしまって、神経をすごく使って走っていたのでかなりきつかったですね。 それでも、スポットで参戦して表彰を獲得できたので、来月の日本グランプリでのアジアカップに向けていい練習になったと思います」リザルト2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第4戦 スーパーバイクレースinもてぎ関連記事一覧2025 MFJ全日本ロードレース第4戦 スーパーバイクレース in もてぎ